住宅ローン減税(令和8年入居)の対象・控除額・手続きを公式資料で整理
住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)は、令和8年度の税制改正で適用期限が5年延長されました。この記事では、国土交通省と国税庁の公式ページに書かれていることだけをもとに、対象になる住宅、借入限度額と控除期間、手続きの順番、契約前に確認したい点を整理します。個別の税額は人によって変わるため、断定はしません。(以下の内容は、2026年10月26日時点の公式ページの記載にもとづきます)
この制度は何か
住宅ローン減税は、住宅ローンの年末残高にもとづいて、所得税などから一定額を差し引く制度です。国土交通省の資料では、控除率は0.7%、入居日が令和8年(2026年)1月1日から令和12年(2030年)12月31日までの住宅が対象とされています。
国税庁のページでは、控除額は、年末残高等(住宅ローン等の年末残高の合計額。取得の対価や費用の額のほうが少ない場合はその額)に0.7%を乗じて計算し、100円未満は切り捨てるとされています。
対象になる人・住宅
国土交通省と国税庁の記載から、主な要件を整理しました。住宅の種類によって追加の要件があるため、詳しくは各公式ページで確認してください。
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| 入居の時期 | 令和8年1月1日から令和12年12月31日までに居住(国土交通省) |
| 居住の条件 | 主として居住の用に供すること。引渡しまたは工事完了から6か月以内に居住すること。控除を受ける年の12月31日まで引き続き居住していること |
| 借入金 | 新築等のための借入金で、10年以上にわたって分割して返済するもの。親族や知人からの借入金は対象外。勤務先からの借入金は、無利子または0.2%未満の利率のものは対象外 |
| 床面積 | 40㎡以上。ただし、合計所得金額が1,000万円超の人と、子育て世帯等の上乗せ措置を使う人は50㎡以上 |
| 所得 | 控除を受ける年の合計所得金額が2,000万円以下 |
| 店舗併用住宅 | 床面積の2分の1以上が居住用であること |
| 立地 | 令和10年以降に入居する新築住宅は、土砂災害特別警戒区域などの災害レッドゾーンにあると対象外。建替え、既存住宅、リフォームは対象 |
いくら控除されるのか
借入限度額と控除期間は、住宅の省エネ性能などの区分で決まります。国土交通省の資料では、次の表のとおりです。カッコ内は、子育て世帯等(19歳未満の子を有する世帯、または夫婦のいずれかが40歳未満の世帯)の借入限度額です。
国税庁の表では、令和8年・9年に居住した場合の年間の控除限度額は、認定長期優良住宅・認定低炭素住宅が31.5万円(子育て世帯等は35万円)、ZEH水準省エネ住宅が24.5万円(31.5万円)、省エネ基準適合住宅が14万円(21万円)とされています。実際の控除額は、その年の年末残高などで変わります。個別の金額は、税務署か税理士に確認してください。
| 住宅の区分 | 新築 | 既存(中古) |
|---|---|---|
| 長期優良住宅・低炭素住宅 | 4,500万円(5,000万円)×13年 | 3,500万円(4,500万円)×13年 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円(4,500万円)×13年 | 3,500万円(4,500万円)×13年 |
| 省エネ基準適合住宅 | 令和8・9年の入居は、2,000万円(3,000万円)×13年。令和10年以降の入居は対象外(2027年末までに建築確認を受けたもの等は、2,000万円×10年) | 2,000万円(3,000万円)×13年 |
| その他の住宅 | 原則として対象外(国税庁の注記では、令和5年12月31日までに建築確認を受けたもの等は2,000万円×10年) | 2,000万円×10年 |
手続きの流れ
国税庁のページに書かれた手続きを、順番に整理しました。
- 1. 住宅を取得し、引渡し(または工事完了)から6か月以内に居住する。
- 2. 住宅の種類に応じた証明書類を用意する。認定長期優良住宅・認定低炭素住宅は認定通知書の写しなど、ZEH水準省エネ住宅・省エネ基準適合住宅は住宅省エネルギー性能証明書または建設住宅性能評価書の写しなどです。令和8年1月1日以降に居住した省エネ基準適合住宅は、建築基準法の検査済証の写しも必要とされています。
- 3. 控除を受ける最初の年分は、必要書類を添えた確定申告書を、納税地の税務署に提出する。
- 4. 確定申告の主な書類は、控除額の計算明細書、金融機関が発行する年末残高等証明書、床面積がわかる登記事項証明書、工事請負契約書または売買契約書の写しなどです。補助金等を受けた場合は、その額を証する書類も必要です。
- 5. 2年目以降、給与所得者は年末調整で控除を受けられます。税務署から送られる控除証明書兼申告書と、年末残高等証明書を勤務先に提出します。
契約前に確認したいこと
公式の記載から導ける確認事項です。住宅の区分によって、借入限度額や控除期間が大きく変わります。
- 購入または建築する住宅が、どの区分(認定長期優良・低炭素、ZEH水準、省エネ基準適合、その他)に当たるか。その他の住宅の新築は、原則として対象外です。
- 省エネ基準適合住宅の新築は、入居が令和10年以降になると原則として対象外になること。入居の時期がずれる場合は、建築確認の時期も含めて確認してください。
- 床面積が40㎡以上か。所得が1,000万円を超える場合や、子育て世帯等の上乗せを使う場合は、50㎡以上が必要です。
- 住宅ローンの返済期間が10年以上か。借入先が親族や知人でないか。
- 引渡しから6か月以内に入居できるか。
- 住宅の性能を示す証明書を、誰がいつ取得するか。住宅省エネルギー性能証明書などは、取得時期の定めが期間により異なると国税庁のページに書かれています。
- 令和10年以降の入居で新築を取得する場合、建築地が災害レッドゾーンに当たらないか。
- 補助金等を受ける予定がある場合の扱い。国税庁のページには、補助金等の額を控除して計算する旨が書かれています。具体的な扱いは税務署に確認してください。
子育て世帯等の上乗せと、補助金との関係
上乗せの対象は、国土交通省の資料では「19歳未満の子を有する世帯」または「夫婦のいずれかが40歳未満の世帯」です。国税庁のページでは、40歳未満で配偶者がいる人、40歳以上で40歳未満の配偶者がいる人、19歳未満の扶養親族がいる人とされ、判定は居住した年の12月31日の状況で行います。
新築で国の省エネ補助金(みらいエコ住宅2026事業など)を使う場合の、住宅ローン減税との関係について、確認した公式ページには、併用の可否や条件の記載が見つかりませんでした。みらいエコ住宅2026事業の公式ページには、補助金・税制・融資を組み合わせる趣旨の案内がありますが、条件の説明はありません。国税庁のページには、補助金等の額を計算で調整する旨の記載があります。補助金の内容は、当サイトの記事(/guides/newhouse-hojokin-guide/)を参照してください。
よくある質問
令和8年に入居すると、控除率と期間はどうなりますか。
国土交通省の資料では、控除率は0.7%です。控除期間は、認定長期優良住宅・低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅の新築で13年、その他の住宅の新築は原則として対象外とされています。区分ごとの借入限度額は、記事内の表を参照してください。
40㎡台の住宅も対象になりますか。
国土交通省の資料では、令和8年度の改正で、床面積の要件が40㎡以上に緩和されたとされています。ただし、合計所得金額が1,000万円を超える人と、子育て世帯等の上乗せ措置を使う人は、50㎡以上が必要です。国税庁のタックスアンサー(No.1211-1)は、この改正を反映していないように読める記載(床面積50㎡以上が一般で、40㎡以上50㎡未満は特例の場合)があります。当サイトでは判断できないため、税務署や税理士に確認してください(2026年10月26日時点)。
会社員は、毎年確定申告が必要ですか。
国税庁のページでは、控除を受ける最初の年分は確定申告書を提出するとされています。2年目以降、給与所得者は年末調整で控除を受けられます。税務署から送られる控除証明書兼申告書と、年末残高等証明書を勤務先に提出します。
中古住宅も対象ですか。
対象です。国土交通省の資料では、既存住宅の借入限度額と控除期間が示されており、認定長期優良・低炭素、ZEH水準、省エネ基準適合の既存住宅は13年、その他の既存住宅は2,000万円で10年です。買取再販住宅は、新築住宅と同じ支援水準とされています。
令和10年以降に入居する場合は、何が変わりますか。
省エネ基準適合住宅の新築は、原則として対象外になります。2027年末までに建築確認を受けたものなどは、借入限度額2,000万円で10年の控除とされています。また、災害レッドゾーンにある新築住宅は対象外になります。
自分の控除額はいくらになりますか。
公式の資料から個別の税額は断定できません。年末残高や所得、住宅の区分で変わるため、税務署または税理士に確認してください。
制度ページで最新の状況を見る
出典(公式ページ)
- 国土交通省 住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)の制度概要(外部サイトが開きます)
- 国土交通省 住宅ローン減税等の住宅取得等促進策に係る所要の措置(令和8年度税制改正概要 別紙1)(外部サイトが開きます)
- 国税庁 タックスアンサー No.1211-1 住宅借入金等特別控除(外部サイトが開きます)
- みらいエコ住宅2026事業【公式】 補助金・税制・融資について(外部サイトが開きます)
最終確認日:2026.10.26 情報の確認方針